コラプション

■不思議なiPod(FINAL)
交番の電話はずーーーーっと鳴り続けた。2、3時間どころでなく、ずーーーーっと。朝方にベルが鳴ってるのに気付いてから、昼ぐらいまで鳴り続けていたかもしれない。なので、おれの両親は電話の故障なんじゃないかと思い、警察本部の人に連絡して、新たなポリスマンに交番のカギを持ってきてもらうことにした。しばらくしてポリスマンが到着。交番の扉をカチャリと開けたとき、電話は止まった。これについてもまあしつこいのだが、おばあちゃんから交番のポリスマンへのアラートというか、挨拶だったのかもしれない。家族をよろしくとか、そんなかんじ。

なんというか、こういう精神的で不思議な現象っていうのは結構あるものかもしれないな。とりわけ家族とか恋人とか、思いやる者同士の間にはちょっとしたテレパシーみたいなものはあると思う。それが幻覚・幻聴として現れるのか、夢に出てくるのか、何となく察するのかはわかんないけど。人間は生涯、脳の10分の1も使わないまま一生を終えるんだそう。脳ってすごいよな。“考えることができる臓器”っていう時点でおかしい。この中に妙な特殊能力が詰め込まれていたところで、なんら不思議はない。【完結】 (14:03)

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