極寒(ゴッサム)

■実際、Xbox360ロストオデッセイ』はどうなのか?
DVDディスク4枚組。2枚目まで進んだのでざっくり。“オトナゲーマー向けRPG”というのが率直な感想。シナリオ、戦術、パーティー構成等にじっくりと向かい合う時間を要する。演出やプレイそのものに勢いやスピード感を求める人には向かない。場合によってはクソゲーと感じるかもしれない。ムービーが多く、各所にロードが入る。

・シナリオ
なぜか不老不死の身体を持ち、1000年を生きる男・カイムのお話。長いこと生きてきた上に記憶を失ってるところからスタート。旅をしながら自分が何者であるかを辿っていく。旅の先々では、これらの自分の記憶の断片が短編サウンドノベルとして散らばってる。RPGのなかでサウンドノベルを世界観は機械文明と魔法世界が合わさったもので、FFXとかが近い気がする。

サウンドノベル
作家・重松清によるもので、内容は本編と関係あったりなかったりするのだが、カイムの生き様や人となりが垣間見れるため、本編を見る目が変わってくる。あと文学作品としてふつーに面白い。ゲーム中ではこのノベルがちょくちょく出てくるため、読む時間が結構取られる。一応スキップできるし、後から何度でも読み直せる。ハードカバーの本が発売されており、これでほとんどが読める。未収録作品があるかどうかはまだ不明。

・キャラ
デザインそのものや表情がリアルなため、キャラ萌えはたぶん期待できず。分かりやすくいうと、“ファンタジーバガボンド”な感じ。また、登場キャラはしゃべる。クチと声が微妙にズレる箇所が目立つが、まあご愛嬌。主人公はトヨエツ。あの独特の低い声で最後まで突っ走る。良いのか悪いのか分からないが、嫌いではない。ふつーの声優を使って欲しかったという声も多々。

・戦闘
開始時のロードが長い。慣れてしまうかイラっとするかの絶妙なライン。せかせかしてしまう人にはもうここでアウトかもしれない。戦闘は最大5人パーティ。コマンド入力のターン制。通常攻撃には、FFVIIIガンブレードのようなトリガーを使ったギミック有り。戦闘時は前衛が後衛の盾となり、前衛の守備状態(ガードコンディションという)をコントロールすることで、後衛へのダメージを減らしたり、任意のキャラに攻撃を集めさせたりできる。魔法は種類によって詠唱に数ターン必要。敵・味方ともにかなり強力。また、敵のタイプや属性への対応が超重要。これらに気をつけて、装備をこまめに変更しつつ戦わないと、ザコに全滅させられたり、勝てるボスにも勝てなかったりする。バランスは何気にかなりシビア。

・音楽
作曲は植松伸夫。落ち着いた感じの曲が多い。とにもかくにも植松伸夫。安定感あり。

・システム
装備品は武器とアクセサリーのみ。防具はなし。パーティーには、カイムのような「不死者」と、普通の人間である「通常者」が混在する。不死者は戦闘中、HPがゼロになっても数ターンで復活。バトルを重ねることでスキルを習得し、その組み合わせでキャラをカスタマイズする。これがなかなか楽しい。スキルは、「とんずら」「ぬすむ」「カウンター」「状態異常無効」とか、いまでは世間にすっかり浸透したものが色々登場。誰をどんな役割にするか考えなければ、先に進むのは結構むずい。



あと思いつかないのでとりあえずここまでで。どうでもいいが、坂口博信が手がけた純国産RPGなのに、手触りやら印象がどうも洋ゲーっぽく感じてしまうのはなぜだろう。手にしてるコントローラーがプレイステーションのものではないからとか、いつも洋ゲーやってたから箱の画質=そういうイメージというのが定着してしまっているからとか、理由は色々あると思うのだが…。(14:44)

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