NBAプレイオフ 西ラウンド1 POR@DAL Game1

我らがダラス・マーベリックスは、西3位でプレイオフに進出。今年も見事、50勝を挙げたが、10年連続50勝に達しながらもチャンピオンになれていないのは、NBA史上、現代のマブスだけとのこと。不名誉極まりない。同じくプレイオフに進出した5〜8シードの連中に、1〜4位のチームのなかでどこと当たりたいか?と聞いたところ、その多くがマブスと答えたのだそう。今年もチームの高齢化が進み、相変わらずのリック・カーライル政権。いい加減、結果を出せないのであれば、今オフは本気で再建を進めたほうがよさげ。
ジェイソン・キッドに限っては、嘘か真か、今オフにロックアウトに突入(ほぼ確定してるらしいけど)するのなら、引退するとの話を最近聞いた。ファンとしては、彼だけはチャンピオンリングを是が非でも手に入れて、心おきなく去っていただきたい。もう38歳。盟友ペイトンのように移籍すればいい。ストックトンにはなってほしくない。契約は残り1年。ここで無理なら、来年はLALでもMIAでも行くべきだ。


マブスのラウンド1は、レギュラーシーズン中も苦手としていたポートランド・トレイルブレイザーズ。3Qまでは、いまが旬なラマーカス・オルドリッジのプレッシャーもあってか、ノヴィツキーのシュートがほとんど入らず、しょーもないターンオーバーもしたりで精彩を欠く。行き詰まったときのノヴィなのに、これも詰まれば苦しいこと極まりない。
途中、カーライルが大好きなキッド、テリー、バレアによる3ガード戦法も発動。ブレイザーズはサイズがあるのに何を考えているのか。案の定、やる気満々のジェラルド・ウォレスをテリーが守らざるを得なくなったり、ノヴィとスイッチさせられてオルドリッジvsキッドなんていう場面を作られたりしてた。しかもフロントコートはチャンドラーとペジャ。ペジャはない。せめてマリオン。いまのペジャにブレイザーズのビッグマンが守れるわけがない。バトラー不在の影響がこういうときに出る。ブリュワーはベンチにいたのかね。使ってあげようよ。散々押し込まれたあげく、テンション下がったところでテリーのパスミスとか、ダメな流れの典型であった。
バックコートのサイズ不足は、マブスの致命的な弱点。キッドを除き、ボーボワ、テリー、バレアと、バックコート陣3人が180cm台。ついでに(サイズのせいもあるが)テリー、バレア、ペジャに限ってはディフェンスが大変にザル。昨日は、何回オルドリッジとウォレスへのアリウープパスを通したことか。また、フェルナンデスなんぞにもポストプレイで押し込まれる始末。
やり返そうにも、チビ(ドライブした挙句にはたかれる)とアウトサイドシューター(入らない)ばかりで、得点に確実性がない。バスケットボールというスポーツは、ゴールに近いところからシュートするに越したことはない。シューターを揃えたからとはいえ、それはバクチの域を出ない。



救われたのは、この日が、年に何回あるかというキッドの3ptシュート好調日であったこと。オーナーのマーク・キューバンも顔真っ赤にして喜んでた。キッドは歳だけど、立派な看板選手なのだ。看板選手が活躍したらファンは嬉しい。本人にとっても、世間の評価を覆すことになって、痛快なことこの上なし。がんばる中年はかっこいい。キッドはプレイオフ自己最多の6本を沈めた。波に乗ったせいか、途中のミドルシュートにも躊躇がなかった。若き日の彼を見ているようであった。キッドが粘ってくれたおかげて、4Qのノヴィの踏ん張りによる勝利に繋がった。ノヴィもかなり苦しいゲームだっただろうが、これをGame2に持ち込まないよう調整していただきたい。
ブレイザーズはサイズがあり、若い。若いことは充分に脅威。本来のエースであるブランドン・ロイが一時的にベンチスタートになっていることで、層が厚くも見える。アンドレ・ミラーはやはりうまさがある。ベテラン。策士。試合運びをよく知っている。嫌なところでファウルをもらいにくる。オルドリッジは、ここまで覚醒しているとは思わなかった。キャリア全盛期に片足を踏みこんでる。来年はオールスター、そのうち米国代表にもなりそう。もし、ロイの体調が万全で、これにグレッグ・オデンも健在であったのなら、いまのマブスでは太刀打ちできなかったでしょう。


まずは先勝。
DAL 1-0 POR

                      • -