星喰み

Xbox360テイルズオブヴェスペリア』をクリア
リーマンな自分は、時間をかけてようやくクリア。もれなく心のゲームに認定。というか、これは認定せざるを得ない。親切なゲームデザインとバランスに脱帽。とにかく楽しい。もちろん、何もかもが完璧というわけではない。ポリゴンキャラを使った演出が一部、どうも盛り上がりに欠けるなど、ツッコミどころや不満もそれなりにある。しかしながらシリーズとして、また国産RPGとして、現時点ではその“完璧”に限りなく近い作品。
先に進みたい、旅を終わらせたくない、戦闘が楽しいからこれに没頭するでもいい、でも先が気になる…。RPGでこんな思いをしたのは久しぶり。随所の作り込みがハンパない。色々と大袈裟だけども、ここまで作り手の“ゲーム愛”を感じさせられる作品は、なかなかお目にかかれるものではない。個人的には、さりげなくオトナなセリフ回しや、一部のえげつない演出がツボった。この辺は、間違いなく箱○ユーザーの年齢層を意識してる。
「“正義”を貫き通すRPG」というキャッチも、最後まで貫き通された。主人公・ユーリの振る舞いや言葉には、カオスなこの時代を生き抜く我々に、勇気と覚悟を少なからず与えてくれる。鬱展開が定番になりつつある昨今、明るく痛快なストーリーもまた、遊んだ人を前向きな気持ちにさせてくれる。
アニメ的なこそばゆい演出、声優の起用、多少の厨二演出に抵抗がない人であれば、ぜひ本作をプレイしてみるべき。自分にとっては、これが初めての『テイルズオブ』シリーズ。これまでの作風を察して、本作はかなり偏見を持った状態で挑んだのだが、それは良い意味でのスーパーウルトラ大誤算を生むことになった。ゲームとしての完成度には、目を見張るものがある。あまりにグッジョブな1本。(0:44)

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■いつも思うこと
ゲームは結局のところ、ゲームでしかない。プレイヤーが進めることを諦めたら、エンディングや本当に面白い部分を知ることもなく、その人にとっての物語はそこでおしまい。プレイヤー(=お客さん)はお金を払ってソフトを買っているので、「楽しませろ」と言い切ることができる。そして、作り手は最大限の努力をして、これに応える義務がある。
しかしながら、もし自分がその作品に満足しなかった場合、いわゆるクソゲーを掴んでしまった場合、それにお金を払っている自分にも少なからず責任がある。自分で自分を楽しませる選択をすることができなかった。周囲の誇大広告に釣られたのだとしても、それを見抜く目を持っていなかった。などなど。
ゲームを買って遊ぶときは、ついでにお金を払った分の価値を自分なりに見つける努力もしたほうがよい。でないと、毎回色んながっかり感ばかりが強く残ってしまって、精神的にもお財布的にもよろしくない。本人が納得してさえいれば、それは本人にとっての神ゲーなのだ。
ただ個人的には、「神ゲー」は後にも先にも存在し得ないということにしている。「神」という言葉からはどうにも唯一神をイメージしてしまうので、そのただひとつの椅子に座るゲームなど決められないから。面白いゲームについて人に話すときは、「良作」という言葉を使う。自分にとっての「良作」の定義は、作り手の心が感じられる作品。その心は、「親切心」でも「野心」でも「冒険心」でも何だっていい。それを映す要素も、ストーリーだったりゲーム性だったりプレイアビリティだったり、同じくなんだっていい。
良作と呼べる作品はこれまでたくさんあったし、きっと今後も増え続ける。これらの作品からは、自分なりに得たものがある。あるからこそ、心の中から手放したくないのだ。良くも悪くも(敢えてこう書く)、ゲームは人を変える力を持っていると思う。文章にするとかなりイタい感じだけども、結構本気で思ってたりする。(11:10)

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■今夜から開始
渦中の『インフィニットアンディスカバリー』に手を出す。各所のレビューは是非まっぷたつ。自分的にも、どっぷりハマれるか、爆死するかのどちらかに違いない。明日の自分はどんな日記を書いてるか。(14:52)

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■ふと
むかし飼っていたフェレットのことを思い出す。命とはなんぞや。素晴らしいといえるものでもないし、悲しいものでもない。ちっぽけすぎて全然強くないけど、儚いというほど弱くない。たとえこんなしょうもない日記を書いてる瞬間でも、実は命をすり減らして生きている。死に急ぐ必要などまったくない。嫌でも終わりは近づいてくる。人間もペットもみな同じ。願わくば別れのときは、できるだけの悔いを残さず、できるだけの悲しみを残さず。フェレットは本当に可愛かった。(20:09)

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