エクソダスII

■いろいろ違うこと
ついに引っ越した。ようやく。もともと引越し作業は日曜日を予定していたものの、自分が梱包作業をおそろかにしていたばかりに、当日、引越し屋に部屋の様子を見て呆れられ、しまいには「明日にしてくれ」と言われる始末。以前、知人は梱包まで引越し屋に手伝ってもらったようなことを話しており、半分それを期待してた。だけど彼らいわく、暇なときならやるかもしれないが、忙しいこの時期にはありえないらしい。ごもっとも。言われてもいないのにハナから期待を抱いてた自分が悪い。いきなり出鼻をくじかれた。


以上が午前9時前の出来事。この一大イベントのために備え(実際は備えてない)、早起きした自分はなんだったんだと小一時間へこみ、とりあえず寝なおす。昼くらいに目覚め、「おk、本番は明日だな」と意気込むものの、どう考えても明日は平日の月曜日。やむなく即日有給を発動させることに決める。後ろめたい気持ちがあったが、金もかかってるし仕方ない。しかしこんな状況下にも関わらず、その後はさらに半日をマリカー@ネット対戦に費やすという愚行に出る。夕方にふと我に返り、またへこむ。ふたたび切羽詰った引越し作業は、そこから明け方まで続いた。


翌朝、作戦通りに午前9時に会社に休みの連絡を入れる。フリーダム。今日の業者到着は午後3時。それまではひたすら片づけやら掃除やらに打ち込む。やがて業者が到着し、引越し作業開始。ダンボールが次々に運び出され、空っぽになっていく部屋。生活感はもうなくなった。こんなに広かったんだなーと思う傍ら、ここに住んだ4年間がフィードバックされ、しみじみしてしまう。この部屋にいた時期は、公私ともに本当にカオスなことばかりだった。だがそれもまた思い出。いままでお世話になりました。


荷物は新居に移動開始。追って自分も電車で移動。こんどの部屋は外観も中身もグレードアップ。こんにちわ、おれの新しい要塞。荷物を運び込むだけなので、行きよりも全然早い時間で作業が進む。そんななか、まんじくん登場。日をずらしたのに来てくれると思わなかった。仕事帰りとのことで、服装もそれらしい。初めて見たけど凛々しいじゃないか。業者が帰るときも、家主のおれよりも大きな声で「アザーーーッス!!1」と挨拶してくれた。もしかしたら不動産屋に見えてたかもしれない。その後、2人でダンボールを1つ1つ潰しにかかる。1人よりは圧倒的にペースが速く、非常に助かった。でも1日で片付けるのはさすがに無理。新居でのトイレ(大)第1号をまんじくんに奪われたあたりで作業を中断し、初めての城下町散策をかねてメシを食いに出る。


どこの店がうまいとか分かるはずもなかったので、とりあえず無難に定食屋。世話になったから高いものを頼んでいいよと言ったものの、謙虚に梅おろしトンカツ定食のご飯並み盛り(とろろ付き)を選ぶまんじくん。なんだか申し訳ない。その後は近くにある西友に行ってみた。23時まで開いてるので仕事帰りにも寄れそう。これはいい。とりあえず無印良品でカーテンを適当に見繕う。ついでに奪われた第1号をリセットするために、便座カバーも買う。クッションやら電気スタンドやら欲しいものはたくさんあるが、これはGW以降の楽しみにしておくのもまた一興。ネット環境が復活するにはしばらく時間がかかりそうなので、珍しくテレビを見る。WBS久しぶりに見た。その後はついに搭載された追い炊きのお風呂を堪能し、早々に寝た。


翌朝(というかさっき)、何時に家を出ればいいかよくわからなかったが、とりあえずいつもどおりの時間に起きて、いつもどおりの時間に出てみる。結果、仕事場への到着が10分ほど早い。ただ、年内くらいにまた仕事場が移転する可能性があるので、そうなれば少し遠くなる。これまでと比べてプラマイゼロ以下になるかもしれないが、こればかりは仕方ない。初めての路線で、初めての通勤。女性専用車両は一番先頭らしい。覚えておこう。


いままでの路線はずっと地下鉄のため、窓の外は真っ暗だったが、今回は外の景色が見れる。電車に乗ってる感じがする。実に4年ぶりの感覚。良いものですね。いまの部屋は高層階なので、日当たりも多少良くなった。明るい場所にいる時間が長いのとそうでないのとでは、長い目で見れば気の持ち方に多大な影響があるのではないかと、最近そんなことをよく思う。混み具合も緩和された。朝から肉弾戦をしなければいけない確立は下がったかもしれない。朝っぱらから車内で堂々とエロ週刊誌のエロページを読みふけるおっさんにも驚愕。前の路線にはこんなキャラいなかった。実にさわやかな朝。春はまだ、始まったばかりなのだ。(11:58)

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