おいしい生活

■アマゾンでのPS3FF13』の評価
を見るに、「こんなのRPGじゃない!」というものがあるけども、それは街が無いだの宿屋が無いだのうんたらかんたらが大半を占めていたり。ではそれらがあったらRPGなのかというと、全くそんなことはなし。ロールプレイングしているゲームをRPGとするならば、アクションゲームであっても、プレイヤーが操作キャラor媒体に感情移入できたら、それは立派なロールプレイングゲーム。今日では、とりわけストーリーもののタイトルならば、ロールプレイングできないゲームのほうが少ない。「RPG」の定義は、10人に喋らせたら10人が違うことを言う、かなり曖昧なジャンルになってきていると感じる。「ボタン連打で勝てる戦闘」とかいうのも、レビューするには5時間早い。でも確かに序盤でつまらなかったら、それはそれで評価は低くなる。良作は序盤から面白くあってほしいものであり、この辺りは納得がいく。
要するに皆、『FF』には昔ながらのJRPGを期待しているらしい。しかしながらその手のゲームって、ロジック的には完成されつくしているだろうし、現にファミコンスーファミ、PS1、PS2時代には良作がごろごろあった。いま新規で作ったところで、シナリオもシステムも何らかの二番煎じになり、組み合わせ次第でオリジナリティを出していくのが関の山。クリエイターからすると、どこかで見たようなゲームは作りたくないという思いもあるはずだ。そういう意味では、安パイを求めるプレイヤーはいっそのこと、大人しくリメイクタイトルで遊んでいたほうが実は良いのだ。面白さも保障されてるし、非常に健全。こないだの『TOV』は声を大にして良作と謳ってきたけども、要するに自分は『テイルズ〜』の未経験者であったため、あの手の戦闘が余計に楽しく感じられたのではないかと思っている。従来のファンなら、よっぽど熱心な人でない限り、やや食傷気味になっているのではないか。なので、レビューを眺める限り、『FF』ビギナー(=熱心でないファン)の目には、本作が良いゲームとして映っている節がある。
自分としてはやはり、古き良きものは残しつつも、ゲーミング体験そのものが未来に進むような努力は必要であると思う。このまま90年〜00年代の続編タイトルをジジイになるまで遊び続けるのはちょっと辛く、ゲームが嫌いになりそうだ。これから発展していくためには、クソだの何だの言われようとも、やはりブレイクスルーという名の犠牲の十字架を背負う、ゲームの歴史における一時のスパイスとなるべきタイトルはどうしても必要である。ドリキャス時代、『シェンムー』は早すぎた傑作として大爆死し、伝説となった。しかしながら、『GTA』『オブリビオン』『龍が如く』には紛れもなくその3D箱庭ゲーたる血が流れており、任天堂サテラビューやスペースバズーカが目指した未来は、WiiXbox LivePSNなどをもって、ようやく現実となったのではないか。
自分にとってのPS3FF13』は、ゲームシーンの発展のためにささげられた生贄。いわば、ゲーム業界のイナバノシロウサギであったのではないかと思う。それは9割方、本作の戦闘システムによるところ。戦闘は実に良い。チャレンジ精神が伝わってくる。これは近々、どこか別のタイトルの戦闘システムとして派生する気がしている。派生するというか、“育てられてきたシステム”のように感じたのだ。手触り的に、『FF12』のガンビットシステムから論理性を覗いて、かつスピードを殺さず、アホでも感覚で触れるようにした印象。『FF12』から温め続けてきたシステムの、現時点での理想を体現した形だったのではないかと思う。不満こそなくはないが、初披露のシステムに完璧を求めるのはナンセンス。これはコマンド戦闘からの派生と取るべきか、または新しいスタンダードと成り得るものか、その辺はまだ断言し切れない。『ラストレムナント』の戦闘システムも、半分コマンド+半分AIに依存するところがあり、本作と感触が似たようなものだったが、いずれも改良・改善の余地があり、未来を感じさせるシステムであったことは間違いない。
では、自分にとってPS3FF13』は面白かったかどうか。答えは「ガッカリゲー」ということにしておきたい。チャレンジ精神とロードの快適さは認めたい。素晴らしい。だが、グラフィックは良質なものの、現代での技術の進歩においては、他のディベロッパーとの差は、正直、時間の問題としか言いようがない。また、デザイナーのナルシズム全開の演出がまったくもっていかん。遺憾。よろしくない。世界観、ネーミング、セリフ、デザインのどれをとっても病的なくらいの厨二すぎて、苦笑いせざるを得なかった。プレイしているこっちが恥ずかしいとはどういうことだ。すべてのセリフがキメゼリフ。何を言いたいのか頭を捻る場面が度々あった。しかしながら、これが現代の『FF』。ならばシリーズを引退するべきとの声もあるだろうが、それはもうでっていうと言うしかない。
正直、自分もこの『FF13』に対して、前述のような古き良きRPGのHD版を期待していた節があった。プレイしながらこれはこれで楽しんでいったものの、心スッキリ晴れていたかというと、まったくもってそうではない。新しい体験へのワクワク半分、どうしてこうなった(AAry の気持ち半分。正直なところ、自分が期待していたレベルのエキサイティングな体験をもたらしてくれる『FF13』ではなかったのだ。凄いけれど、楽しさは比例しない。むしろ、Xbox360ロストオデッセイ』のほうが、『FF』的な体験を残してくれたものである。なので、ブランドへの大がかりなテコ入れとチャレンジ精神を評価しつつ、なぜこの『FF』というタイトルの中で「ブレイクスルー8:保守2」みたいな作品を作らねばならなかったのかという疑問を怒りに変えて、「ガッカリゲー」とさせていただく。第1作目からすべてのタイトルを無理なく遊んできた自分のような年齢層・ファン層ならば、ほぼ同じような評価を持つのではなかろうか。
現在、お腹いっぱいで息切れしながらも、ようやくこのゲームのやり込みの“底”まで見えたところ。やり込む分には悪くない。やり込みはいつだって作業なのだから。けるーが書いてるように、DLCの噂もあるらしい。ゲームディスクの中に、別エンディングらしき未公開のムービーが仕込まれていたとか何とか。どんなクソでも、楽しめる人には神ゲー。否定しても仕方ない、アクロス・ザ・ユニバースよろしく「Nothing Gonna Change My World」なのがゲームの世界である。イヤよイヤよも好きのうち。グダグダ書きながらも、また今日も帰ったら電源を入れたいと思っているあたり、充分に楽しんでいるのは確かである。一方、次作からいよいよタイトル買いを控えようかなという気持ちが芽生えたのも確かである。もう遅いってか。まあまあそう言わず。とりあえず、おれは帰って亀を狩らねばならんのだ。(18:56)

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■さて
人の意欲を駆り立てるにはどうしたらいいものか。それにしても中田翔はひどいDQN。(10:06)

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■Webベンチャーの人たちと久々に打ち合わせ
さすが話が分かる人が多し。うちの会社の頭でっかちどもとは次元が違う。ベンチャー上がりの自分には懐かしい空気。当時は貧乏だったけども(いまもだが)、毎日必ず、否応にもスキルアップし、ていたものである。あれから数年、当時の野生の勘を削がぬよう、日頃より気を張っているつもりだが、果たしていかに。(14:11)

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■斜め向かいのおばちゃんが
パワースポットパワースポットうるさいので、「そこに行ったら何のパワーもらえるんスか?w」って美容師風に聞いたら怒ったり苦笑いされたりしそうなのでめんどくさくて聞けない。聞かない。というか、本当は心の底からいじりたおして理詰めしたい。んな簡単にそこかしこにパワーが落っこちてたら、いまごろおれは超元気。(17:06)

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